冷却対策特集 第3回目:熱拡散グラファイトシート編 |
![]() |
グラファイトは、カーボンの一種ですが、六角板状結晶が層状構造した素材です。 熱伝導性・電気伝導性・耐熱性などの特性に優れています。 熱対策素材としての特長は熱伝導率が面方向と厚み方向での大きな差があり、受熱した熱を平面方向に拡散するヒートスプレッダ―として使用することで、温度の均熱化、ピーク温度の低減が可能です。 スマートフォン等の小型・薄型機器の熱対策に使用されます。 |
① グラファイトシートの種類 |
|||
グラファイトシートは天然と人造の2種類があります。 ■ 天然グラファイト 自然界の地中で地熱・圧力により炭化した鉱石を原材料に製造された素材です。 ■ 人造グラファイト 高分子フィルムを原材料に3000℃近くの温度で炭化させることで高い結晶結合した素材です。 天然グラファイトよりも熱伝導率・強度特性に優れています。 |
|||
② グラファイトの優れた特性 |
|||
■ 高い熱伝導率 天然グラファイトは300~400W/m・Kと銅と相当の熱伝導率、人造グラファイトは1500~1700W/m・Kと金属では得られない高い熱伝導率です。 |
|||
![]() |
|||
■ 軽量な素材 素材の比重は1.6~2.1ℊ/ccとアルミニウムよりも軽い素材です。 |
|||
![]() |
|||
③ グラファイトシート 熱の伝わり方 |
|||
![]() |
|||
④ グラファイトシート形状加工について |
|||
グラファイトシートは導電性素材であるため絶縁加工と機器に取り付けるための固定用粘着を施す必要があります。薄いポリエステルフィルムと両面テープでグラファイトシートを挟み込む加工方法が一般的です。グラファイトの表面だけではなく切断面も覆う様に加工を行います。 | |||
![]() |
|||
⑤ グラファイトシートの使用例 |
|||
スマートフォンなどの薄型機器ではファンやヒートシンク等を使用するスペースがないため、半導体デバイスやバッテリーなどの熱を外装筐体や内部フレームを有効的に活用した熱設計が求められます。しかし、樹脂やステンレスなどの筐体では熱伝導率が低く熱を受けた面だけが局所的に温度が高くなり、いわゆるヒートスポットと言われる問題が発生します。グラファイトシートを使用することで熱を拡散しヒートスポットを解消しピーク温度の低下と放熱性を高くする事が可能になります。 | |||
拡散グラファイトシートに関するお問い合わせ |
|
熱拡散グラファイトシートに関する資料のダウンロードは、下記リンクよりお願いいたします。 | |
>>> 資料のダウンロードはこちら | |
なお、製品に関するお問い合わせは、下記のリンクまたはメールアドレスにご連絡をお願いいたします。 | |
お問い合わせメールアドレス : ml-promotion@jp.kagafei.com |
また、これまでの冷却対策特集の記事は、下記のリンクからご覧いただけます。 >>> 冷却対策特集 第2回目:サーマル インターフェース マテリアル(TIM)編 >>> 冷却対策特集 第1回目:ヒートシンク編 |